ひとりのお家にもお客さま
ひとりのお家にも、たまには、ゲストがやってくる。
数少ない、選ばれしゲスト。
その中の1人に、いつも最大限にダラリとしてくれる人物がいる。
ソファでゴロゴロされたりもする。
私がつまみを用意してる間、美味しそうにビールを飲んでいる。
いつの間にか丸テーブルをソファにズイズイ引き寄せている。
なんだよぅ、仕事中はずっと人の気持ちを察して先回りして行動しているくせに。
そんな人が、他ん家でそんな行動をとるとは。
いつもの我慢の反動か?
いや、違う。これも最大限の気遣いなのだ。
当たり前だけど、気心の知れた人しか家には入れない。
そして、私の気持ちとしては、客人には最大限に寛いでほしい。
それを分かってて、リラックスした姿を見せてくれているのだ。
確かに本当に寛いでいるように見える。
でも、いろんな物を丁寧に扱ってくれている。ソファもトイレもドアも床も、扱いが実は丁寧。
たまに酒とケーキを持ってくる。
毎回ではないところがまた良い。
私の数少ない居心地の良い人だ。